2008年8月7日木曜日

2008年7月のエロラノベレビュー

 暑いですねぇ。汗だくになってエロラノベ読んでる自分って何なんでしょうねぇ。

美少女文庫


著:河里一伸/絵:里海ひなこ(オススメ度:★★☆)
 寂れていく商店街で魚屋を営む両親の息子、耕介(高3)と妹、真沙美(高1)は夏休みに入って早々隣家の火事に巻き込まれて半焼した家が再建できるまで商店街でも仲のいい銭湯と和菓子喫茶の家でお世話になることになった。しかしそこにはそれぞれ耕介に思いを寄せる真沙美と同じ高1の女の子、由樹と朋世がいて……
 ボクっ娘&ぺたんこな由樹とはお風呂プレイ、ロリ巨乳な朋世はやっぱり胸で挟むのがメイン。
 2人と関係した後は3P状態になって、それを警察官僚志望の真沙美が目撃して真沙美ルートに突入。
 義理の妹だと知った真沙美はそのまま耕介と(以下略)2人で魚屋を継ぐことを決めた2人は、魚屋の再建にあたってひとつの提案を……という流れ。
 今まで「実妹はNGだけど義妹はOK」というのは話としては理解してたつもりなんだけど真沙美の脳内葛藤のおかげで法律的な裏づけも取れたのが個人的な収穫。
 気になったのは由樹は挿絵では貧乳って感じではないんだよね。お風呂で泡プレイってのはぺたんこなほうがいいような気がするし、挿絵のほうがミスってる可能性大。あとメインは義妹の真沙美のはずなんだけど、表紙を見ると……なんでこんなに小さいの?


著:みかづき紅月/絵:有子瑶一(オススメ度:★★★)
 本多正義はカメラマン志望のサラリーマン。しかしそこに突然3年前にアルタ公国で執事をした第5王女ロゼリアッテ(ロゼ)がやってきた。誘拐されてきたと偽装して飛び出してきたロゼは正義を犯人にして、自分を日本に置いてくれるように命令するのだった。
 みかづき紅月作品のヒロインは基本的に巨乳だったわけですが今回14歳のロゼは本物のぺたん娘姫。ぺたん胸を惜しげもなく露出した挿絵やピンナップがあって、美少女文庫全体を見てもここまで貧乳を強調したヒロインは珍しい。それだけでも新鮮なのに正義はそんなロゼとガチでヤっちゃいます。後戻りができなくなるとホントにロゼを誘拐するかのように監禁しちゃいます。
 それによってロゼの身体に少しずつ現れる女性的な成長の描写が絶妙で、発育途上のロゼの魅力をぜんぜん損なわないところがすばらしいです。
 しかしそんな生活が長く続くはずもなく……最後は切なくやることはやりますw
 ちなみに文中に出てくる彼女の姉、シャーロッテは前作プリンセスは委員長! (美少女文庫)のヒロイン。超巨乳とどんなときでも外さないクラウンが印象的なやっぱり強気なヒロインでした(ロゼも外さない。アキバを歩くときもメイド服でクラウン)。つまりシリーズものだったわけで、これも続くのかな。


著:山口陽/絵:美和美和(オススメ度:★★☆)
 貧乏学生だった金之宮秋嵩に、大きな剣とメイド服が送りつけられ、剣は女性の姿になってセシアと名乗った。古代エジプトで生まれ世界各地で聖剣と呼ばれてきた「アーティファクト」と呼ばれる存在である彼女は現在の世界を統べる5大財閥の長を決める戦いに選ばれたという。一応祖父が財閥の長であることを知っていた秋嵩だが、そのような戦いには興味はないものの、ほかの財閥の代表者が彼の存在を見逃すはずはなく、戦いに巻き込まれることに……
 でもメインは先代のマスターの影響でメイドとして務めようとする(でもドジっ子)セシアと、幼馴染で水之宮の代表として対峙することになる水之宮翠(ややツンデレ)&アーティファクトの槍使いシャザーラ(百合)
 ほかの財閥は翠が片付けて脱落した挙句、翠自身も秋嵩のフラグに飛び込んで戦い自体が何だったんだ? という話に。
 その先は……もう言いたくない。なんか期待した自分が悪かった。いい意味で。
 エッチな描写もバトルの描写も十分だと思うし組み合わせもうまく機能してると思うんだけど、どことなく物足りなさを感じるのはやっぱり新人賞作品だからかな? それだけに今までのベテランの作品とは違う味のものが読めました。
 気になるというか多分狙ってるんだろうけど、セシアが昔エクスカリバーだったとか秋嵩への最初の台詞が「貴方が、私のマスターですか?」とか、最後に出てくるアーティファクトがバーサーカーっぽかったりとか明らかにベースに入ってますよね。アレ。

二次元ドリーム文庫


著:狩野景/絵:藤処(オススメ度:★★☆)
 学院でも一、二を争う魔導戦士アイリスと魔導師レイアは銀竜との戦いで得た宝玉「竜の雫」を手に入れたものの、帰り道で争奪戦を繰り広げ、学院の寄宿舎にいたエドの口に「竜の雫」を取り落とし、エドはそれを飲み込んでしまった。体内から「竜の雫」を取り出そうとする中、レイアと初体験したエドだったがエドの精液を体内に受けたレイアは竜の雫の魔力を一部受け取ることができたことからアイリスもエドとの行為を迫る……
 妖艶な魅力とそれに違わぬ好きモノだったりするレイアで筆下ろししたエドが、生真面目で実は純情なアイリスにレイアと同じ魔力を与えるべく初めての行為に……という流れ。
 エドの話は学院中に広まって女子生徒も男子生徒も(笑)彼の中の魔力を奪おうとする中、アイリスが止めようとして自分も魔力が欲しいだけだろうと言われて思い悩むあたりからアイリスがどんどん「女の子」になっていくのがいい感じ。
 実際のところ行為自体はあまり特筆するところがなくて、アイリスの変化を楽しむのがメインのお話。最後はすっかり女の子になってしまっていて、その態度で鎧に背中に大剣とかはないだろうと思うんですが……性的なレイアと違う女の子っぽい服装になって欲しかったなと思わんばかりです。

著:さかき傘/絵:きりさわときと(オススメ度:★★★)
 久しぶりに実家に帰ってきた司が見たものは、専制君主国家「ソルティレージュ」の別邸だった。すでに土地を売って旅行に行ってしまった両親から事情を聞いた彼は、国を二分する王家の楽団派の姉姫、アリアの使用人としてこの別邸が建てられた理由である式典まで働くことになった……
 アリアが騎士派の妹姫、シャルとどちらが王位を継ぐかを決定する王位継承式典までに、劣勢の楽団派を元に戻すための奥儀「カノン」を完成させることが目標。そのためのカギが司との……なわけで。
 一応メイドの2人から攻略する司ですが、アリアの部屋に入ったら騎士派に媚薬を盛られたアリアがいたので酔った勢いで一気に攻略。媚薬の件を問い詰めてシャルを攻略して双子姫の「ご主人様」に。
 最終的には「カノン」が完成して王位はアリアが継ぐことになるわけですが、同時に司の任期も終わってしまいます。じゃあどうするかといえば、まぁ大体察しはつくと思います。特にひねってません。
 2人の行為描写については双子ゆえ体格はほぼ変わらないものの、アリアは貧乳、シャルは巨乳とここは対照的。2人ともMですが姉であるアリアはシャルほどではなく、妹のシャルに対してはSになるようです。分量的にはアリアが多めですが、挿絵ではゴスロリゆえその貧乳具合があまり拝めないのが残念。文章だけでもその細かい描写や視点を変えた姉妹姫の独白などいろいろ楽しめるものに仕上がっていると思います。

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