「資料を読む」ラベル記事を初めて読む方へ
この資料で出てくる「意見」というのは審議会の委員の意見ではなく審議会の会議資料として渡されている「会議資料」にすでに書かれているものです。
これらは審議会の開催前に前もって開かれる自主規制団体のメンバーによる読み合わせによって出席者から出されます。
詳しい日時や参加者については、「「東京都青少年の健全な育成に関する条例」に係る事務施行経過」という資料の多くは一番下の日程で書かれています。
東京都青少年健全育成審議会 会議資料・議事録
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_634_menu.html#640 〔出席者〕
(一社)日本書籍出版協会
(一社)日本雑誌協会
(一社)日本出版取次協会
東京都書店商業組合
東京都古書籍商業協同組合
首都圏新聞即売懇談会
(一社)日本フランチャイズチェーン協会
出版倫理懇話会
コミックアムールNO.270 2013 10月号
発行元:株式会社マガジン・マガジン
- DVDが卑わい感を与える。指定該当
- 「大人の女性のための…」と銘打つのであれば、成人マークを付しても良い。絵柄から青少年を性的に著しく刺激するとは思えないが、全編性交シーンで、指定やむなし。
- 全体的に性描写が多い。性器の修整はされているが、器具使用や体液等が目立つ。DVDはそれ程問題ないが、指定やむなし。
- 修整が不充分。漫画、DVDとも露骨な性描写があり、指定やむなし。
- ほとんど性交シーン。性器は消してあってもわいせつ感が強い。「淫蝶」は丸ごと性交で、やりすぎ。DVDも、かなりわいせつ。指定該当
- 本編は、消しはあるが性描写が多くやや卑わいだが、性的感情を刺激するほどではない。DVDは、性表現の過激さはあるが、青少年がネットで自由にこのような動画が見られる現状を考えると、出版物に関する規制のみ強く、矛盾を感じる。全体としては指定やむなし。
- DVDは、書籍自体に成人向けの表示がなされるべき内容だと考える。指定該当
- 本編は、消しはあるが性交箇所や男性器の形状が容易に分かり、どろどろした性交描写が多すぎる。DVDは、青少年が購入すれば駄目。指定該当
- 「大人の女性のための専門誌」なら、そのための表示を書くべき。指定該当
- 「大人の女性のための…」とあるが、青少年が手に取る可能性もある。器具使用、全編にわたる性描写、擬音、体液の描写も多く、成人マークをつけるべき。DVDは買うまでは観られないが、内容は成人向け。指定該当
- 擬音が卑わいで、性器についての言葉が具体的。男性器のぼかしもかえって卑わいで、様々の性交場面がある。DVDはポルノそのもの。指定該当
- 本編は擬音、体液描写が多く卑わい感がある。DVDも卑わい感がある。指定該当
- DVDは購入しないと内容が分からないため、非該当。「大人の女性のための…」と表紙にあるが、本編は擬音、体液等の描写が多い。しかしリアル感は感じず、性器等の修整も入っているため、保留する。
- 本編は絵柄が古く、卑わいさはない。DVDは成人向けのようにもとれる。保留
- 「大人の女性のための…」と表紙にあり定価も高く青少年向けではないが、擬音、体液がひどい。DVDは駄目だが、全体としては保留する。
- 本編は、体液描写が多く性交場面も多いが、修整されており指定するほどの卑わいさはない。DVDも修整されており、問題ない。指定非該当
赤-指定やむなし:12 緑-保留:3 青-指定非該当:1
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すでに常連の感じがするエロ雑誌ですがこれだけ上げられていながらなぜ成人マークをつけないのか、逆に不思議。
まぁマークをつけるとコンビニとかよりカジュアルな売り場には置いてもらえなくなるという事情もあるんでしょうが……
指定する側もどうせ同程度のエロを含んでいるのだから毎月指定すればいいんじゃないかと思ったり。
性生活報告175 11月号
発行元:株式会社マガジン・マガジン
- 本編は、全体の構成から判断するとギャグの色合いが強い。ページ数も少ないことから、卑わい感はない。ただし、DVDは卑わい感を与えると考える。指定該当
- 本編は、修整もあり問題ない。DVDは、18歳未満映示禁止表示が出るのであれば付録とはいえ、成人マークを付すべき。指定該当
- DVDに自ら18禁と表示しており、内容も修整が甘く、指定該当
- 本編は特に問題はない。DVDは、ぼかしてはあるが、ほぼ見えている。18禁表示は表紙に入れるべき。指定該当
- 本編は、表現に一定の配慮があり、著しく性的感情を刺激したり人格を否定する性行為を描いていない。同図書に春画も掲載されているが、どこに基準があるのか疑問。DVDは、性描写が過激で修整は甘い。指定やむなし。
- 本編グラビアは非該当。DVDは、書籍自体に成人向けの表示がなされるべき内容だと考える。指定該当
- 本編該当部分はひわい感はないため、非該当。DVDはハード。指定やむなし。
- 18歳未満に見せられるものとは思わない。指定該当
- 本編グラビアは写真が刺激的で卑わい。春画の扱いについてどのように考えているのか疑問がある。DVDも性交そのものの場面で、指定該当
- 本編は一部修正が甘い。DVDは18歳未満映示禁止なら、成人マークを入れるべき。指定該当
- DVDは購入しないと内容が分からないため、非該当。本編は性器の修整は入っているが、卑わい感がある。保留。
- 定価も高く、青少年を対象とした商品とは思えない。本編はグラビアの性器部分も修整されており、非該当。DVDは駄目なので、全体としては保留する。
- 高額である。本編は修整されており、内容的にも青少年が買うとは考えられない。DVDは消しが薄く、該当と思うが全体としては指定非該当。
- 本編は修整はきちんとされており、青少年の性的感情を著しく刺激するものではない。DVDも修整されており、問題ない。指定非該当
- 内容や装丁から、青少年が購入するようには思えない。指定非該当
- とても青少年が手に取るとは思えない。マニア向けの内容で、規制対象外。DVDは成人向けであるが、このような本は、高齢男性が購入する。指定非該当
赤-指定やむなし:9 緑-保留:3 青-指定非該当:4
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こちらも1冊目同様DVD同梱の雑誌からの指定。
書籍部分よりもDVDにおいてやはり猥褻であるという意見が大半で赤優位。
個人的にこの手の本をネットはともかく一般の書店で見かけたつもりはないんだけど、いったいどこに売っているのやらと思う。
ANGEL COMICS 絶対☆は~れむ⑥
発行元:株式会社エンジェル出版
- 修整がある一方、非常に今風の絵柄であり、青少年に卑わい感を与えると感じる。指定該当
- ほとんどが性交シーン。性器は消してあるとはいえ、女性の開脚アップが非常に多く、擬音もわいせつ。指定該当
- ほぼ性器のみにしか修整がなされておらず、性的行為の描写自体は露骨にすぎると言わざるを得ない。指定該当
- 性器への指の挿入部分がリアルかつ卑わいで、コミカルなところもあるが、成人マークが必要。指定該当
- 18歳未満に見せられるものとは思わない。指定該当
- 白抜きの男性器の描き方は卑わい感が逆に強くなる。絵はコミカルといえるが、性交シーンが多く成人マークをつけるべき。指定該当
- 擬音と性交場面が多い。擬音が卑わいであり、指定該当。
- 修整はされているが、擬音、体液描写が多い。指定該当
- 修整はしっかりしているが、擬音・体液等の描写が目立つ。保留
- 表紙が可愛く青少年が手に取りやすい。修整はされているが、修整部分に卑わい感があり、擬音、体液の描写が激しい。結論としては保留する。
- 巻頭がカラーでの性描写で、きついイメージはある。擬音等目立つが修整されており、迷う。保留
- 擬音、体液等の描写は多いがリアルではない。性器等も修整されており、指定非該当。
- 修整が施されており、性描写は多いが絵柄的にひわいさは少ない。著しく性的感情を刺激したり人格を否定する性行為を描いていない。指定非該当
- 性描写は多いが、きちんと修整されており、この程度であれば許容範囲。指定非該当
- 絵柄から、一見児童を描いているように思えたが、ストーリー設定は大学生や大人であり、許容範囲。指定非該当
赤-指定やむなし:8 緑-保留:3 青-指定非該当:4
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さて、ここからは漫画の指定図書。
「今風の絵柄」とか「表紙が可愛い」とか意外と好評な単語が並んでいる。
「一見児童を描いているように思えたが……」はどうなんだろう。
NICHIBUN COMICS 甘い鞭①
発行元:株式会社日本文芸社
- 18歳未満に見せられるものとは思わない。指定該当
- 調教的な描き方で、女性の人格を否定するような部分が多い。刺激の強い描写や器具使用もあり成人向き。指定該当
- 暴力的な場面が多い。言葉も卑わいで、性具も出てくる。指定該当
- 修整はあるが、帯に映画の主演女優が載っており青少年が手に取る可能性がある。指定該当
- 原作小説のある作品で、SMというマニアックな世界を伝える表現上の必要性を感じる。判断に迷うため、保留する。
- 大人を対象にしたストーリー。鞭や縛りがあり、性描写もあって、少々卑わいな感じもするので、判断は保留する。
- SMという大人の趣味的要素が多いが、内容的にハードに感じられる。暴力的な描写が多い。保留
- 残酷、残虐性の性交プレイもあるようだが、肉体的苦痛の描写はさほど気にならない。人を殺したという表現は気になるため、保留する。
- 絵柄から卑わいな印象はない。修整もきちんとされており、この程度なら問題ないと思うが、暴力表現について一部人格否定的なシーンも見受けられる。保留
- 描写にリアル感がない。ストーリー的にも青少年が興味を持つとは思わない。性器等の修整もされている。指定非該当
- 文学作品である。エロだけを目的とした漫画とは一線を画す。東京都が表現の自由に踏み込むもので、絶対に指定すべきではない。仮に審議会に諮問するのであれば、委員には本図書を全ページしっかり読んでもらってから判断してほしい。指定非該当
- 修整の方法が若干不充分ではあるが、青少年が購入するとは思えない。指定非該当
- ストーリーのしっかりした作品。性交場面が特に多いわけでもなく、表現もこの程度なら可。指定非該当
- 性描写も少なく一定の修整がなされており、人格を否定する性行為を描いているわけでもなく、著しく性的感情を刺激することもない。候補になったことが疑問。指定非該当
- これまでの諮問候補図書の表現と照らし合わせて考慮すると、指定該当とするまでの内容とは思えない。指定非該当
- 修整もされており、内容も特に問題にするところはないと感じる。指定非該当
赤-指定やむなし:4 緑-保留:5 青-指定非該当:7
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漫画2冊目は甘い鞭 (角川ホラー文庫) が原作のコミカライズ。SMがテーマということで必然的にエロ漫画です。
ということで、これを審議することが表現の自由に踏み込むことになるとか言うこと言ってます。
結果としては審議会で通ってしまうわけで、議事録の方が気になります。
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