2012年1月25日水曜日

深夜アニメが「深夜だからおk」という言い分はいずれ通用しなくなるという件

今回はえふすく個人の持論というか、BPO関連の意見を見てきて思うところを改めて書いてみただけなのでそういう位置づけで。

第128回 放送と青少年に関する委員会
http://www.bpo.gr.jp/youth/giji/2011/128.html

今回から3回にわたってはBPOの中高生モニターによる「ドラマ・アニメ番組」に関する意見を扱うとのことで注目してみました。アニメに関しては以下の3つ。

「私が最近みたアニメで面白いなと感じたのは『けいおん!』です。高校の軽音部を中心としたストーリーなのですが、舞台が女子高というのがポイントの一つです。今までのアニメでは、基本的には女の子と男の子の出会いや淡い恋を織り交ぜつつ、バトルものなら戦闘を中心に描いていったりするのですが、このアニメにはそのようなくだりは一切出てきません。最終回には卒業するシーンがあるのですが、自分の卒業式の様子と重なりあうような気がしました。学生時代の何気ない日常と、そこで繰り広げられる他愛のない会話はだれしもが経験してきた道なので、それをあえてアニメにすることですべての年代に人気を博した理由なのだなぁと思いました」。(千葉・高校2年男子)

「私は深夜アニメ『ノイタミナ~あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。~』が好きです。素晴らしい所はよく考えられたストーリーの深さにあります。幼少期の友人の死をきっかけに離れ離れになっていってしまったキャラクターたちが再び心を一つにするという、ストーリーは簡単でありながらも、それぞれの抱える感情(後悔や罪悪感)が複雑に絡み合っていて、その点が深いと思います。学校のクラスの友人たちに意見を聞いたのですが、みんな最高だったと言っていたし、アニメを見た子が周りの子に見るように勧め、ふだんアニメを見ない子も見てくれていました」。(神奈川・高校1年女子)

「NHK制作の『川の光』は動物を主体としたアニメ番組で、背景にとても大きな意味を持たせていると感じました。内容は単純で、かつて住んでいた川を求めて主人公であるクマネズミ3匹が、人間界から川までを大冒険するというものです。ネズミ視点の番組にすることによって、川という自然を破壊している人間の姿、タバコを平気で地面に捨てる人間の姿、動物に暴力をふるう人間の姿…。この番組は自然の大切さを伝えるだけでなく、人間としての生き方を考えさせられる、とても新鮮な番組だったと思いました」。(宮城・高校2年男子)

普通の高校生の意見に見えるんですが、『けいおん!』と『ノイタミナ~あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。~』は言わずと知れた深夜アニメなわけですが、ここではそれを高校生が見ていることになっていてそれについて委員からはなんの言及もないわけで。
もちろんこの2作、見たことのある人なら高校生はもちろん中学生が仮に見たとして不健全だの有害だのいう人はまずいない(放送されてる時間帯に起きて見ていることはそう指摘されざるを得ないかも)と思うんですが、

  1. 録画技術の進化で、すでに深夜番組は深夜に見るものではなくなっただけでなく、青少年でも簡単に録画できる。
    なおかつ「アニメ」を無差別に録画できる技術や専門チャンネルにより自らの選択と関係なく受動的にアニメを「見せられる環境」も整いつつある。
  2. 「深夜」という時間帯にあって「深夜アニメ」は他のジャンルとは歴史的に立ち位置が違う
    いわゆる「子供に見せられないもの」を扱う時間帯にあって、深夜アニメは(単に放送枠が安かったなどの戦略的理由で)必ずしもそうではないものが多数存在する。今回の意見に上がった2作品はまさしくそれ。
    そうなると他のジャンルの深夜番組の合間を縫って目的のアニメを見るのは困難で、録画によってピンポイントで抜き出すと1.の問題に戻ってしまう。
  3. 中高生のコミュニティにおいて「深夜アニメ」を見ることになる機会が存在し、すでに浸透している。
    2番目の意見で「アニメを見た子が周りの子に見るように勧め、ふだんアニメを見ない子も見てくれていました」とあるように、深夜アニメは中高生にもコミュニティツールとして十分浸透していると思われる。
    テレビで放映する以上、原則一般でDVDとか買ったりレンタルしたりもできるしね。

ゆえに深夜時間帯に放送されているアニメを批判する意見に対して「見せる側が悪い」「親が寝かせろ」「そのための深夜だろう」などと抗弁するのはだんだん難しい時代になりつつあると思います。
……と思ってるのは自分だけみたいで、実際にはまだまだ泥仕合を続けてるわけですが。これはいまだに批判している側がそのレベルのままだからなのでしょうかね?
かといって「深夜アニメにも昼並みの規制をしろ」とかそういう主張をするつもりはなく、個人的には規制嫌いですから主張するなら「昼も深夜並みの規制でいいじゃないか」的なノリですので。いや、乳首とパンツくらい物理法則に任せて見せろ
じゃあ何が今は使えるのか? という話なんですが、指摘されてる部分・表現を特定してそこを把握したうえで反論するという基本的な方法が一番いいんじゃないですかね。しょせん一般論にはなりえない話なんで「深夜帯が……」とか「深夜アニメが……」って一括りにした議論なんてできないと思うんですが。あ、ちょうどいいのがあった。「嫌なら見るな」

ここでは中高生モニターなので、中学生・高校生が対象になってますが、小学生がこれらのアニメを見ていたとしてもそれはそれでかまわないと思ってます(理解できるかは別問題)まぁ発達的な問題で見て理解できる状態で能動的に見る分にはいいんじゃないですか? 逆に厳選したところで親が見るものを強制する方が問題に思えますが。

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