2011年12月に視聴者から寄せられた意見
http://www.bpo.gr.jp/audience/opinion/2011/201112.html
バラエティ編
"ものまね紅白"と銘打ったコーナーで、明らかにブータン国王夫妻を侮辱する物真似が堂々と放送されていた。普通なら仕方ないと苦笑いで済ませられる内容だが、今回の放送はあまりにひどく、とても見過ごせる内容ではない。ブータンの国王夫妻、またブータン国民を馬鹿にする行動だ。わざわざ被災地に来て励ましてくれたブータン国王に対して、侮辱するような物真似をするとは腹立たしい。面白さを追求するにしても、節度というものがあるはずだ。
試合終了後、歓喜の輪に加わっているバルセロナのメッシ選手を特設ブースに強引に呼びつけ、明石家さんまが、「老後はどうする?」などという、侮辱的な質問をして、選手を怒らせていた。大変不愉快で、日本人として顔から火が出るほど恥ずかしい気持ちになった。選手を呼び出す局の傲慢さにも呆れる。選手に謝罪すべきだ。
基本的に意見って「公表にあたっては、事実関係などを確認できない場合があるため、個人名、放送局名などの固有名詞は原則削除することとし、また要約させていただくことがあります。」じゃなかったの?
生放送のように見せかけたやらせの件。これは明らかに問題がある。放送局側では通常の演出の範囲内と考えているようだが、屁理屈にすぎない。「生放送でお送りしています。Gスタジオの○○さーん」の呼びかけに答えたのは、録画なのだ。「演出の範囲内」「録画部分にはLIVE」等、指摘のあった部分を正当化し、問題とも思わない感覚がすでに異常だ。マスコミは偽情報を一般視聴者に信じこませることができる。これは危険なことだ。
新聞各紙でも取り上げられている、擬似生中継の問題について。収録映像を使ったことについては、どうしても出てほしい出演者のスケジュール上仕方のないことだとは思う。ただ、それをあたかも生中継の一部として放送したこと、またこれを演出の一部とコメントを出したテレビ局の姿勢は問題がある。当該アーティストは同時刻に自らのコンサートを開いている。調べればすぐわかることにもかかわらず、収録時に参加者に口止めまでしていることは問題ではないか。収録なら収録で、そう伝えればいいだろう。わざわざ嘘をつく理由がわからない。これを演出の一部と認めるなら、テレビ制作とは何でもありになってしまう。
日本テレビが歌番組で「ヤラセ」? 録画放送なのに「生放送」の演出
http://www.j-cast.com/s/2011/12/01114992.html
この番組では冒頭に、幕張メッセからの放送だとの説明があった。歌手の平井堅さんも出場歌手の1人であり、午後7時36分頃に登場した。総合司会のアイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんが
「生放送でお送りしております。続いてはこの方です。平井さんは日本テレビGスタジオにいます」
と話すと、テレビカメラは森麻季アナウンサーの顔に切り替わった。画面には「日本テレビGスタジオ」の文字と、パラボラアンテナのような表示が出た。森アナは
「こちら日本テレビのGスタジオです。平井堅さんにお越し頂いております」
と紹介。平井さんはテレビドラマ「仁」のテーマソング「いとしき日々よ」を見事に歌いきった。
これを見て驚いた平井さんのファンがいた。平井さんはこの日、大阪城ホールでのコンサートがあり、開演が午後7時だったからだ。ちなみに「Gスタジオ」は東京麹町にある。平井堅さんの所属事務所によれば、この日のコンサートは予定通り行われたという。では、テレビは録画なのかどうか聞いてみたが「担当者が不在でわからない」ということだった。
深夜のバラエティー番組の視聴者プレゼント企画に10歳の子どもが参加していた。「電話なのでOK」としていたが、小学生が夜中の時間帯に起きて、番組に電話とはいえ出演することはどうかと思う。生放送だ。番組スタッフが判断するべきだったのではないか。その子が今回商品を獲得したことを友達に話し、友達も夜中に起きれば商品がもらえると思うかもしれない。テレビは大きな影響力をもっているので、大人がしっかりと子どもを守ってあげてほしい。
※【参考】明石家サンタ2011まとめ
まぁ次回からは前もってお断りになるんじゃないかな。
暴力編
芸人の顔の特徴を他の出演者が言っていたことで、私の娘が同様の顔の特徴でいじめを受けている。最近のテレビは、そういうことを言いっぱなしにする所があり、子ども達もそれを見ることにより人の欠点を言っても罪悪感にとらわれず、平気で言うようになってきている。大人はスルーできることでも、できなくて悩んでいる子ども達がたくさんいることを心にとめて番組作りをしてほしい。
バラエティー特番の終盤の罰ゲームに心底あきれた。湯を張った大鍋の上からしゃぶしゃぶ肉を持ったタレントをワイヤーで吊り下げ、肉だけでなく人間ごと湯につけたり吊り上げたりを繰り返すいじめそのものの企画だった。小学生の子どもも一緒に見ていたが嫌がって泣き出した。今年は震災があって絆の大切さがしっかり認識されたはずだが、一部のテレビ関係者にはそれが分かっていないのだろうか。
ドラマの番組宣伝の中に、登場人物がナイフを振り回す場面があった。小学生の孫が見てしまい、「ナイフって怖いね」と漏らしていた。このような場面を含むドラマ自体どうかと思うが、番組宣伝用にわざわざそうした場面を選ぶのも非常識だ。
殺人事件を扱うドラマだが、殺人シーンがリアルで生々しい。先週は包丁が死体に突き立てられていた。生々しいシーンは子どもの潜在意識に刻まれてしまうし、ドラマで殺人を見慣れてしまうことも恐ろしい。そうしたシーンが過激にならないようにしてほしい。
基本的にこの辺の意見って「子供が……」から脱却できてないなぁ。
CM編
CMに日本人宇宙飛行士の映像が使われているが、企業のCMにJAXA職員が出るのは問題がある。出演料などが今後の宇宙開発に役立てられるというプラス面は理解できるが、問題はお金の行方ではない。宇宙飛行士の滞在実現のためには、これまで莫大な国家予算が投じられている。いわば国を代表してプロジェクトに参加している人物が、一私企業のイメージアップに貢献することが、果たして公正なことと言えるのか。
それはそれこそ当該企業とJAXA、JAROに言ってくれないかなぁ……
スマートフォンのCMで、爪が長い女性が出てくるがちゃんと爪を切ってほしい。学校で子どもに爪を切るように指導しているが、ああいう人を出すと子どもが長い爪にあこがれるのではないか?長い爪は衛生的にもよくない。
スマートフォンのCMは子供向けじゃないだろうしなぁ……
その他編
ある男性タレントが年上の芸人の頭を叩いていた。芸歴も浅い若手なのに、先輩の方々を叩いていた。彼は以前放送された別の番組でも、目上の女性の頭を叩いていた。どういう神経で、事務所はどういう教育をしているのかと憤慨した。若い子達の礼儀の悪さを助長するような行為はやめていただきたい。
「事務所はどういう教育をしているんだ?」ってBPOにできるわけないじゃないですか。事務所に聞いてくださいよ。教えてくれないのはわかってるけど。
各局の情報番組で多用されている手法だが、紙をめくる時に「ジャーン」、ボードを指す時に「チャリーン」という具合に、地震速報と紛らわしい擬音が流れる。私はこの音を聞いた瞬間、神経も体も硬直してしまい、とても疲れる。私だけかと思っていたが、様々な年齢の知人も同じことを言っており、私だけが過敏というわけではないようだ。震災後、皆が警報や速報にぴりぴりしているのだから、少なくともしばらくの間はこうした演出はやめてほしい。
緊急地震速報以外の音は聞かなくていいと思うんだけど、心身症気味になってくるとそうもいかないだろうしなぁ……
しかしさまざまな年齢の知人がいるとは羨ましい。
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