2008年4月27日日曜日

2008年4月のエロラノベレビュー

 今月も東京都青少年健全育成審議会の答申により、「二次元ドリームノベルズ261 聖輪の浄魔士 葉月」が「著しく性的感情を刺激し、青少年の健全な成長を阻害するおそれがある」ということで、不健全図書に指定されました。現在はAmazon.co.jpからも商品がなくなっています。ちなみにノベルズは対象外なので購入してません。書店に残っていたら確かめようと思います。基本的に前回同様挿絵だと思いますが。
 ちなみに東京都の有害図書指定はやはり東京にある出版取次に影響があるらしく「東京都の不健全図書(有害図書)として連続3回、もしくは1年間に5回以上指定された出版物(雑誌)は、特別な注文等がない限り取次業者では扱わない」という暗黙のルールもあるようです。高知県は指定制度が無いようですが、他の県で指定されてたらAmazonは反応するのか確かめてみたいところです。

 それじゃ本編に入りましょう。

 美少女文庫

『乙女新撰組』
 著:みかづき紅月/イラスト:YUKIRIN オススメ度:★★★
 「サムライガール」完結で一区切り付いたみかづき紅月&YUKIRINコンビの新作は「新撰組」がヒロイン。
 京の都に文字通り「上京」してきた斎藤肇と松本善雄の2人の田舎剣士は噂に聞く剣客集団「新選組」入隊を志すが、2人の前に現れたのは京の色街に本拠を置き、先の戦で都にはびこるようになった悪霊を退治する女ばかりの退魔剣士の集団「新選組」の局長、近藤心梨(しんり)と土方カレン副長、沖田奏音(そらね)隊長だった……
 現代に現れたサムライから舞台を移してなんちゃって時代劇の雰囲気でお送りするサムライラブコメ。
 ベースはもちろん生真面目主人公、肇と心梨局長のロマンスがメイン。奏音隊長の計略(?)により気持ちより行為が先になってしまうものの、お互いを理解しあいながら心も結び付けていく「サムライガール」と同じ展開を描きながら、心梨を(性的に?)慕っており、彼女の気持ちが肇に傾いてしまったことでよりどころを失ったところを受け止める形でカレンと善雄の関係も成立。どちらもお互いに刀を握る者としてスタートしているので、前シリーズよりも両者は対等でスキのない構成になっている。
 肇と心梨の関係がメインの中身で肝心の悪霊云々の話が全然進んでいないので、当然続くのでしょうが、サムライガールシリーズ同様「1ヒロイン1主人公」という形で話が進むのならば、今回は「口だけ」だった奏音の相手は3人目になるのか主人公になるのか新ヒロインが出るのかいろいろと楽しみ。

『いもうと水着!』
 著:橘真児/イラスト:ごまさとし オススメ度:★★★

 「いもうと祭り!」「いもうと温泉!」に続く橘真児の第3弾。
 時期は春休みからあけて新学期。すでに4人の「妹」と肉欲生活を送っている主人公、健太のクラスに転校生只見志保子がやってきた。転校初日に委員長に立候補した彼女は副委員長に健太を指名した……
 全員が1年進級してまだ処女の末妹紗奈待望の中1に。しかしメインは実は彼女の同級生で飛び級で健太の高校にやってきた志保子13歳。高飛車な彼女が水泳部のキャプテンとトラブルになったことからなんと泳げなかった志保子に水泳を教えることになったことから、志保子の心がほぐれ始めて……結ばれるところがメイン。最後は「お兄ちゃん」の存在を求めていた志保子も「妹」に加わって1対4のハーレム。そして紗奈と同じ中1からやり直すことにした志保子と再び兄妹肉欲生活が始まるって感じで。
 さて、懸念されている「紗奈の初めて」は「後ろに挑戦するも裂けて出血してしまい失敗」という結果。これで怖気づいてしまったことと、中1にはなったものの志保子と違って年齢的にはまだ12歳ということでその先はお預けに。でもまだまだ続きそうなのでまた次を待つということで。
 志保子は13歳とは言うものの高3に飛び級しても遜色ない身長と体格らしくロリっ子という雰囲気ではありませんが「生えてない」子です(紗奈は生えてる)。しかも最初のときは……ちょっと背徳のエッセンス(謎)
 ※ 一つだけ言わせてもらえば姉の後ろで出した後のを妹にくわえさせるな兄w

『あまえて 騎士ねえ様』
 著:あすなゆう/イラスト:みやま零 オススメ度:★★☆
 「第3回美少女文庫新人賞」受賞作品。
 現世界の対になっている異世界ランスロアから「原初の魂」を求めてやってきたはぐれ神族ゼルミールを追ってこちらの世界にやってきた竜騎士ファニー。ランスロアの女神と対になるという極上の「原初の魂」を持つという主人公、信をゼルミールから守るため、彼女を捕らえるまでファニーは信と一緒に暮らすことになる。
 展開は速くて一緒に暮らし始めて2日目でもう初体験。後はファニーと濃厚な行為を続けていくものの途中でゼルミールに捕まって彼女とも行為をしてしまうことに(直接描写はないものの彼女は初体験っぽい&行為によって信の「原初の魂」を奪っていく)それをファニーに嫉妬されて……と世界は違うもののごくありがちなラブコメ展開。
 そしてついにゼルミールを捕まえることができたファニー。力を封じられたゼルミールはランスロアにいたときはなかよしだったらしいファニーになつくようになって尻尾を使った百合関係に……。そしてファニーは役目を終えてランスロアに帰還しなければならないわけで……。この辺はちょっとありがちだけどそれだけにちょっと楽しくなった結末が。これは続編があってもいいな(いやむしろ出てくれ)と思った1冊かも
 挿絵はわかつきひかるの「My」シリーズで定評のあるみやま零、挿絵のエロさは文句なし。でも描写も挿絵もファニーがメインなのがちょっと残念。個人的には巨乳なファニーよりゴスロリの似合うゼルミールのほうが好きなキャラなもので……。

 これまで美少女文庫は口絵に今までの1枚絵や漫画風の数ページカラーを用意していたんですが、今月は折り込みの両面ピンナップ風になっています。
 面積が広くなってインパクトもあるという判断なのでしょうが……
 本を閉じたときに端が浮いて閉じてしまうと角が折れるという本として致命的にイヤーな気持ちになる現象があるのでできればもうやめていただきたい。

 二次元ドリーム文庫

『もののふガールズ 剣も恋も免許皆伝』
 著:蒼井村正/イラスト:天草帳 オススメ度:★★☆

 楢沢修也は高校1年生。義務である部活を探すため校内を歩き回っていたところ、武道場で剣道の稽古をしていた3人の先輩に出会う。3人のリーダーをしている2年の三沢玲は彼を「剣士の遺伝子」を持つ男と見込み、彼女が創設した「近代剣術部」に勧誘したのだが……
 剣士として強くあると同時に剣士の家系の女として剣士の遺伝子を持つ男と契り、子を産むことを使命とする玲。メガネを取ると戦闘的にも性的にも興奮が止まらなくなる巨乳ツインテ娘美与、玲の家にホームステイして剣の修行をしながら騎士を目指す金髪留学生クロエの3人が修也を剣術的にも性的にも鍛えていく学園部活エロコメディ。
 基本的に恋の駆け引き的なものはほとんどなく、成り行きで玲をはじめ3人と関係を済ませた上さらにもう一順した後は合宿イベントで1対3のハーレムを展開、という滑らかな構成。最後は「剣士の遺伝子」の力を使えるようになった修也がとんでもない裏技を披露するオチw 挿絵が綺麗で特に美与がメガネで胸を使うシーンは行為ではないけど必見の一枚。また珍しくこの中では「断面」があるのが目に付いたところかと。
『ハーレムファイター』
 著:竹内けん/イラスト:浅沼克明 オススメ度:★★☆

 ハーレムシリーズも8冊目らしいです。
 故郷の村を山賊に襲われ、一人生き残った少年クローシュは女しかいない傭兵団「雷の小手」小隊に救われた。しかし女顔のクローシュは団長エリエンヌをはじめ隊員たちに女だと思い込まれており、誤解が解けない彼は村の敵を討つために女として「雷の小手」小隊に入隊することにした。新人のリーズと同室になった彼だったが、副団長のカトリーナに呼び出される。小隊の中で彼女だけはクローシュが男だということを見破っていたのだった。
 文中で読む限り「雷の小手」小隊は総員20人で構成。エリエンヌ、カトリーナ、リーズはそれぞれエピソードがあるものの当然のことながら残りのメンバーにそれらしい分量はなく、全員を食ったという記述だけ。最後に男バレした後はもうどちらも開き直って1対20(正確にはクローシュが20人に犯される)まさにハーレムな状況が繰り広げられる。それ以外ではあくまでもクローシュの復讐がメインで今までの「ハーレム」シリーズとの関連性もあまり濃くはない。
 挿絵については「ハーレム」シリーズの中ではかなりいい方に入ると思う。

 来月の二次元ドリーム文庫は「オタクになった主人公にアイドル声優になった義理の3姉妹がコスプレでご奉仕する」という。なんというえふすくホイホイなお話が出る予定。

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