2012年5月23日水曜日

第623回東京都青少年健全育成審議会資料を読む

資料リンク

資料2:諮問図書類:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/623/623siryou2.pdf

資料4:条例に係る事務施行経過
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/623/623siryou4.pdf

資料13:都民からの申出一覧
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/623/623siryou13.pdf
〔出席者〕
(社)日本雑誌協会
(社)日本書籍出版協会
(社)日本出版取次協会
首都圏新聞即売懇談会
(社)日本フランチャイズチェーン協会
出版倫理懇話会
ACTION COMICS 淫戯の果て① 平成24年4月12日発行
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  • 修整されているものの、性描写があり、指定やむなし。
  • 性交場面が具体的で、性具の使い方が激しく、男性器からしたたる精液が気味悪い。指定やむなし。
  • SEXシーンが多い。性具の使用が全編にわたり、女性の尊厳をないがしろにしている。指定やむなし。
  • 大人向けの内容で、卑わい感がある。指定やむなし。
  • 性的行為の描写が露骨で卑わい感も強い。内容も大人向けであることが明らかである。指定やむなし。
  • 器具や性交場面等、卑わい感が強い。成人マークが必要。指定やむなし。
  • 性器部分は修整されているものの器具を使ったシーンが詳細・露骨。指定やむなし。
  • 修整にはかなり気を使っている。ただし、全編にわたりSEXシーンが多すぎる。指定該当は致し方ない。
  • ほぼ全編がSEXシーンで器具の使用も描かれているが、修整がきっちりされいる。保留
  • 絵が下手で、身体部分を誇大化し非現実的に感じる。ただし、SEX描写が多く器具の使用も目立つ。保留
  • 局部の修整はよくなされているが、全編、SEXシーンの割合が多いのが気になる。保留
  • 明らかに大人向けの内容で未成年が買うとも思えない。白ヌキの修整もされ、指定非該当
  • コミカルで卑わい感は無い。器具を使用してのSEX描写も多いがギリギリ許容範囲。指定非該当
  • 表紙が大人向けで青少年は手に取らない。性器も修整され問題ない。指定非該当

赤-指定やむなし:8 緑-保留:3 青-指定非該当:3
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 最初はこちらではよく見かける双葉社のアクションコミックスから。どうも道具の使い方が気に入らなかったらしくそこを突いた意見が多数見受けられます。
 一方で擁護意見はいつもの「絵が下手だから」「大人しか買わないから」のどうしようもないものという、本当に定番中の定番になってます。
 作者のBlogによりますとこの指定で重版不可能という扱いになったそうです。
 出版社側も例によってのこの対応なわけですが、さらに今後のアクションコミックス(ピザッツも合流済)の漫画がすべて発売を中止になりました。
 いろいろあって別ブランドを銘打ってで再販されるらしいとの話も流れてますが、累積を重ねまくっている会社の一つだけにその動きは注目です。

制服×征服×性服=世界大戦 平成24年4月10日発行
ISBN978-4-537-12867-3
  • 修整されているものの、性描写があり、指定やむなし。
  • 消しがない男性器の色が卑わい。大股開きも多い。武器の紹介など、戦争賛美につながる。指定やむなし。
  • 絵柄は卑わいな感じはそれほど受けないが、体液の描写、器具の使用、学生同士という設定等、指定該当
  • SFだが、幼女っぽい子への器具を使った性交、体液の多さが気になる。カラーで印象度も高い。指定該当
  • マニア向けのファンタジックエロスで、一般の読者には卑わい感を与えないが、性器描写は露骨。指定該当
  • 設定はともかく、表現は卑わい感がある。指定該当
  • セーラー服の高校生と思われる人物が出ている。男性器・女性器とも修整が甘い。指定やむなし。
  • 絵柄からは卑わい感がなく、ストーリーもよくわからないが、乱交シーンや道具の使用もあり、保留
  • 修整の甘い部分があり、男性器が見えているところがあるが、マンガチックで青少年を刺激しない。保留
  • 性器部分の描写には露骨さはないが、乱交、性交場面の多さは気になる。保留
  • 内容としてはゲーム的、パロディ的で卑わい感はないが、制服がタイトル・題材となっており気になる。保留
  • 表紙が青少年の手に取りやすく、制服や過激な箇所がある。成人マークを付けた方がいい。保留
  • アニメっぽい絵柄でコミカル。性描写も全体を通読すれば性的感情を著しく刺激するに程遠い。指定非該当
  • 設定や修整の仕方等気になる部分はあるが、パロディ漫画で性的刺激の対象とする物ではない。指定非該当
  • ストーリー性があり、ちょっとHなコミックで済む。絵柄からも性器等がリアルには見えない。指定非該当

赤-指定やむなし:7 緑-保留:5 青-指定非該当:3
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 東京都の指定する図書としてはちょっと異色の表紙が気になるこの1冊ですが作者はなんとあの松戸市警察の萌えキャラを描いた方、ということで指定当日は話題になりました。
 さて、意見なんですが……初めて見たよ。戦争賛美ってw
 あとなんか消しをミスって見えちゃってるところがあるみたいですね。恐らく東京都的にはそこに目くじら立てたんじゃないかと思いますが……
 表紙でもうセーラー服着てるのは明らかなんでこの時点で「セーラー服の高校生と思われる人物が出ている……」とか言うに事欠いて「『制服』がタイトルになっているのが気になる」とか言おうと思えば何でも言えるの典型に思えます。

DAITO COMICS TLシリーズ Sの鍵Mの鍵穴Ⅲ ウエディング狂想曲 平成24年5月7日発行
発行元:
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  • 修整されているものの、性描写があり、指定やむなし。
  • 擬音と性具が目立つほか、女性をペット扱いしている。よく分からない漫画だが、マークが必要。指定該当
  • 器具の使用が多く、性器の描き方にも一部リアルなところがある。指定やむなし。
  • ギャグ的要素が多い内容だが、性交場面は修整が不十分で卑わい感がある。指定やむなし。
  • 器具の使用、一部消しの甘い部分がある。成人マークが必要。指定やむなし。
  • 性器はスクリーントーンで修整してあるが、わずかに描線が残る。指定までは至らないが判断が難しく、保留
  • 修整の甘い部分があるが全体的にはソフトで、この程度は問題ない。指定非該当
  • 性器部分は修整され、絵も下手でリアル感がなく卑わい感はない。指定非該当
  • 性具を使う描写があるものの、線が細く性交箇所も少ないことから卑わい感はない。指定非該当
  • 内容的には成人向けだが描写には一定の工夫と配慮がなされ、前例に比べ露骨過ぎることもない。指定非該当
  • 設定は過激な部分もあるが、ふんわりした絵柄でリアル感がなく露出も控えめ。許容範囲。指定非該当
  • SEX描写はあるが卑わい感はない。下手で、ストーリー性もあるかどうか分からない。指定非該当
  • 全体的に絵が下手で、性描写はあるがぼかしており卑わい感はない。この程度であれば指定非該当
  • 修整の甘いところが見受けられるが、エロマンガではなくギャグマンガである。ギリギリセーフ。指定非該当
  • かなりストーリーがあり、普通のマンガ。この描写で条例に抵触するとは思えない。指定非該当

赤-指定やむなし:5 緑-保留:1 青-指定非該当:9
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 最後の1冊は……なんか位置づけが難しい1冊。
 一応擬音と道具の使用で指定したい赤と「絵が下手だし」を前面に出してる青という印象。
 表紙だけでもその微妙さはわかるんだけど、なんとなく言いたい気持ちもわかる例というのに出会った気がする……
 結構本数出してるし売れてる人なんだと思うんだけどな……

指定累積回数(2012年05月23日現在)

累計数

出版社

5回

4回

双葉社リイド社(-1)

3回

ジュネット、辰巳出版、日本文芸社、秋水社

2回

海王社、竹書房、ジュネット(-1)

1回

オークス、サニー出版、サン出版、リブレ出版、一水社、笠倉出版社、曙出版、蒼竜社、宙出版、マイウェイ出版、ぶんか社、三才ブックス、実業之日本社

0回

 リイド社が指定なしで終わったので1年前の累積が消えて4回になったので今回の危険水域入りはなし。
 しかし同じく常連(?)の双葉社は順調に累積を重ねているように見えるものの、来月以降の新刊の発売がなくなっているので新創刊コミックスがどこから浮上してくるかでカウントが変わりかねない状態。
 今月から指定出版社をプロットしたスプレッドシートも公開しておきます。

今月の通報申出

1 メールによる申出(1件)
  ○性的な描写のあるテレビアニメについて
2 電話による申出(2件)
  ○アイドルグループのプロモーションビデオについて
  ○表示図書類を販売する書店について

 「性的な描写のあるテレビアニメ」って普通に考えれば「クイーンズブレイドリベリオン」かな。MXでもやってるし。
 残りは議事録待ち。

 3月分までの申出内容について情報開示請求していただいた分はこちら

「都民からの申出」はどんな内容で送られてきたのか パート2
http://ccf-square.blogspot.jp/2012/05/blog-post_13.html



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