第61回 放送倫理検証委員会
http://www.bpo.gr.jp/kensyo/giji/2012/061.html
出席者 川端委員長、小町谷委員長代行、吉岡委員長代行、石井委員、香山委員、是枝委員、重松委員、立花委員、服部委員、水島委員
2.新聞の番組欄や番組内テロップなどで、話題の「占い師」が出演するかのように表示し、実際には別の「占い師」が出演した日本テレビ『芸能★BANG SP』
新聞の番組欄で、「今夜遂にスタジオへ・・・オセロ中島騒動の占い師が謎の同居生活全貌激白」と告知した。さらに番組内ではオープニングから45分以上にわたって同様のスーパー、ナレーションなどを繰り返し、女性タレントと同居していた占い師が出演するかのように放送した。
しかし、実際に出演したのはこの占い師と一緒に住んだことのある別の占い師の女性だった。放送後、当該局に対して多数の抗議が届いたほか、BPOにも視聴者からの多くの意見が寄せられた。
「芸能★BANG SP」「占い師」あたりで検索すると動画見られますね。
隠してある部分には「あの占い師」とは書いてありますが、「?」みたいなエクスキューズなど全くない状態のようで。
まぁあまり期待してないですけど、委員会の判断は……
委員会は、当該局からの報告をもとに討議を行ったが、虚偽の事実を告知して視聴者を誤解させたという意味で審理案件ではないかという意見から、騙されるということも含めてバラティーのカテゴリーの中に含まれるという意見まで、幅広い意見が出て議論が長時間交わされた。今回の委員会では結論に至らず、次回の委員会で更に討議を続けることになった。
継続審議ということで。個人的にはどういう逃げ道を用意してあったのか気になるので、担当者くらいは呼んでほしいものですね。
【委員の主な意見】
- 新聞の番組欄でも番組中のテロップでも嘘をついている。結果的にではなく、意図的に嘘をついている。これは時間泥棒ではないか。
- こうしたバラエティーの場合、これもギャグの範疇という事案はなくはない、しかしこの放送の場合はどう考えてもそうは見られない。
- 作り手のモラルの問題である。視聴者に対する目線が、視聴者を低く見て馬鹿にしているのではないだろうか。
- 全体として占い師に騙されてはいけないという啓蒙番組のように取れなくもない。最後の占い師の部分もそれなりに面白い。
- 騙されることも含めてバラエティーというカテゴリーに含まれる。視聴者との間で、騙し騙されるという関係自体がバラエティーという番組の一つのスタイルである。
- 騙し騙されるという関係については、制作者と視聴者が了解しあってなければならないはずだが、この番組ではそれがない。
- この番組は、オセロ中島騒動の占い師という現実の情報をとりあげている。そう考えると情報番組という側面がある。とすれば視聴者に嘘をついて引っ張るようなことをしてはいけないというしかない。
- 視聴者は、この番組を見るときに、芸能ニュースを見ようとしたから怒ったのではないか。騒動についての情報を占い師本人から知りたいと思って見たから、期待が裏切られたということになった。
- 裏番組の制作者は、この番組を許せないと思う。裏番組の制作者にとってこの番組は公正ではない。
委員が10人、意見が9人……、しかしこれこんなに意見が割れるものなんだろうか。
「騙されることも含めてバラエティーというカテゴリーに含まれる。」なんてのはちょっと前の虚構新聞騒動みたいなものと似た構図を感じますが……
最後までではなかったものの、それなりに時間を食ったあとのことのようなので委員の方々には全部番組を見てから改めて意見を聞いてみたいような気がします。ただ、番組を全部見ないと判断できないような審査って審査する側にも相当負担が大きいよなぁ。
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