2010年12月14日火曜日

2010年を代表する声優5人+α

 今年は結構選定がラクだったり。過去の選出はこちらで一覧
 今回評価の指標のひとつとして採用した「年間出演話数」はアニメキャストまとめWikiから参照。
 ※ 【】内はその年の順位。突出したものにしか意味がないのでそれのみ記述。
 ※ (話/年)内は執筆時10月までの数字しかなかったので、元数字と同時に(12/10)を掛けて年間出演数に換算して使用。

2010年を代表する声優5人
① 竹達彩奈(21歳 アイムエンタープライズ)
2009年出演話数 29話未満【圏外】
2010年出演話数 157話(188話/年)【5位】
2010年
いちばんうしろの大魔王(大竹美智恵)/えむえむっ!(石動美緒)/俺の妹がこんなに可愛いわけがない(高坂桐乃)/学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD(希里ありす)/神のみぞ知るセカイ(高原歩美)/kiss×sis(住之江あこ)/けいおん!!(中野梓)/ジュエルペット てぃんくる☆(ミリア、園山葵)/STAR DRIVER 輝きのタクト(シモーヌ・アラゴン / セクレタリー)/伝説の勇者の伝説(エスリナ・フォークル)/バカとテストと召喚獣(清水美春)/迷い猫オーバーラン!(霧谷希 / しのぶ(第7話のみ)) ※第5話の手書き文字も担当/夢色パティシエールSP(スペシャル)プロフェッショナル(バニラ)
2011年
Rio RainbowGate!(ミント・クラーク)
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 出演作は多いが主に昨年から続く「けいおん!!」での安定した人気に、10月期からの「えむえむっ!」&「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の二枚看板を加えて、2010年を代表する最も注目された女性声優として間違いなくその名を轟かせた。
 その勢いは数字の上でも顕著であり、出演話数にして測定不能だった昨年に対して6~10倍、トップクラスの声優がマークする200話もうかがえるという凄まじさである。
 またラジオも多くこなす中でシスプリやプリメなど男性向けのゲームにはまっていたことを明かすなどファンとの距離も近さもアピールしている。
 ただその反面、どれも地声がベースのツンデレ系から抜け出しておらず、来年以降はぜひ違う側面を見せてほしいと願うばかりである。
② 悠木碧(18歳 プロ・フィット)
2009年出演話数 50話
2010年出演話数 145話(174話/年)【13位】
2010年
いちばんうしろの大魔王(ころね)/神のみぞ知るセカイ(青山美生)/屍鬼(桐敷沙子)/ジュエルペット てぃんくる☆(アメリ)/ソ・ラ・ノ・ヲ・ト(ノエル(寒凪乃絵留)、シュコ)/それいけ!アンパンマン(マロン姫(3代目))/それでも町は廻っている(辰野俊子)/ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド(ミナ・ツェペッシュ)/デュラララ!!(岸谷新羅(幼少時代))/百花繚乱 サムライガールズ(柳生十兵衛)/ポケットモンスター ベストウイッシュ(アイリス)/夢色パティシエールSP(スペシャル)プロフェッショナル(天野いちご)
2011年
魔法少女まどか★マギカ(鹿目まどか)
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 若干18歳の活躍はもはや珍しくもなんともなくなってしまったが……そんな10代声優の中でも突出した活躍を見せた。
 キャラの年代が10代前半に集中してはいるものの、持ち前の声質をダウナー系からアッパー系まで数多くの声に使い分けるだけでなく、10月期は「百花繚乱 サムライガールズ」でそれらを同時に使いこなせるところや「それでも町は廻っている」では自らの声質を殺して演じてみせるなど年齢に似合わぬ技巧をも見せつけた。
 沢城みゆきを師と仰ぎ、努力しているのは本当のようで、沢城にはない色の声を持つ彼女が今後どんな声優に育つのかも楽しみな反面、出演話数が急上昇しているが、現役大学生でもある彼女が残りの大学生活と声優の両立がどれほどできるのかというのも気になるところである。
③ 早見沙織(19歳 アイムエンタープライズ)
2009年出演話数 73話
2010年出演話数 51話(61話/年)
2010年
えむえむっ!(結野嵐子)/オオカミさんと七人の仲間たち(灰原かかり)/俺の妹がこんなに可愛いわけがない(新垣あやせ)/STAR DRIVER 輝きのタクト(アゲマキ・ワコ)/セキレイ~Pure Engagement~(結 / 結女)/そらのおとしものf(フォルテ)(イカロス)/伝説の勇者の伝説(クク)/バクマン。(亜豆美保)/れでぃ×ばと!(鳳水蘭)
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 10代にして他を寄せ付けない歌唱力と声優としての能力を持ち合わせていた彼女だったが、不運なことに2010年になるまで多くのレギュラーに恵まれることがなかった。今年は2009年の「ラブプラス」旋風と2期がスタートした「セキレイ」「そらのおとしもの」の勢いを借りて一気にその存在感を示し、ようやくここに挙げることができた次第である。
 従来は妙にダウナーだったりアッパーだったりとキャラクターが極端なヒロインが多かったが、今年の後半は「えむえむっ!」の結野嵐子、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の新垣あやせなどはその極端さを持ちながらもサブヒロインとして話を引き立てたり、「STAR DRIVER」や「バクマン。」で正統派ヒロインとして王道キャラを演じてたりと、声優として安定感を得たような気がする点も評価した。
 しかし悠木碧同様今年大学入学組にもかかわらず、出演話数的には横ばいかそれ以下という数字が出ており、内容的にもヒロイン以外の役柄に関してはあまり数がない。時期的には4月期の出演がなく、悠木碧とのスタンスの違いが現れている。
④ 日笠陽子(25歳 アイムエンタープライズ)
2009年出演話数 45話
2010年出演話数 120話(144話/年)
2010年
いちばんうしろの大魔王(服部絢子)/裏切りは僕の名前を知っている(梨那、女生徒(1)、着ぐるみ)/カッコカワイイ宣言!(かおちゃん、フランス語講座ナレーション)/クレヨンしんちゃん(店員B)/けいおん!!(秋山澪)/スティッチ! ~ずっと最高のトモダチ~(レイカ)/世紀末オカルト学院(神代マヤ)/聖痕のクェイサー(桂木華)/生徒会役員共(天草シノ)/セキレイ~Pure Engagement~(八嶋)/そらのおとしものf(フォルテ)(風音日和)/ちゅーぶら!!(天原清乃)/パンティ&ストッキングwithガーターベルト(女)/モンハン日記 ぎりぎりアイルー村☆アイルー危機一髪☆(ニャスター)/夢色パティシエール(ケイティ)/WORKING!!(小鳥遊泉)
2011年
IS 〈インフィニット・ストラトス〉(篠ノ之箒)/これはゾンビですか?(セラ(セラフィム))/Rio RainbowGate!(リンダ(LINDA-R-2007))
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 竹達彩奈と同じ「けいおん!!」組で、豊崎愛生の後塵を拝した形になったものの、今年になっていろいろと主演と出演作が増えてきた。
 出演話数は約3倍で順調に3桁に乗せており、軌道に乗ったと言えよう。
 基本的にはツンデレが入った強気で嗜虐的なヒロインだが、実際のところSになるにはいろいろ抜けている点も多い、誘いMといったキャラが得意に見え、実際Mに転じるとその真価を垣間見ることができる。
 すでに来年以降のキャスティングが多く決まっており、今後もさまざまな姿を見せてくれるだろう、と期待している。
⑤ 藤村歩(28歳 賢プロダクション)
2009年出演話数 152話
2010年出演話数 150話(180話/年)【9位】
2010年
一騎当千 XTREME XECUTOR(張昭子布)/裏切りは僕の名前を知っている(焔椎真:子供)/会長はメイド様!(鮎沢美咲)/学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD(レポーター)/ザ・ペンギンズ from マダガスカル(マリーン)/侵略!イカ娘(相沢栄子)/心霊探偵 八雲(小沢晴香)/聖痕のクェイサー(織部まふゆ)/セキレイ~Pure Engagement~(波路)/それでも町は廻っている(担任)/テガミバチ REVERSE(ニッチ)/とある魔術の禁書目録II(吹寄制理)/バクマン。(岩瀬愛子、女の子、受付嬢)/はなまる幼稚園(良太)/パンティ&ストッキングwithガーターベルト(クレーマー、子供、ゴーストB、生徒、ちーちゃん、ニーソックス)/まじっく快斗(中森青子)/迷い猫オーバーラン!(実は妹)/れでぃ×ばと!(三家満)/夢色パティシエール(立花あずき)
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 20代後半で「会長はメイド様!」のヒロイン美咲役をゲット。
 もともと安定した演技で多くの仕事をこなしてきたものの、従来は名前が全面に出るメインヒロインが年に1役ほどしかないため、あまり印象に残らず、声優の中でもトップクラスの出演数でありながらえふすくの脳内では聞いたことあるけど誰だか判別できないステルス扱いしていたのだが、今年は「聖痕のクェイサー」「侵略!イカ娘」「テガミバチ」「心霊探偵 八雲」など多くのアニメの要役を占めたこと、そして何より劇場版「機動戦士ガンダムUC」のヒロイン、オードリーに抜擢されたことで一気に認知されることになった。
 もともと少年役もこなせる器用さが武器だが、ある程度聞き取れるようになった今後はどう展開するのか気になっている。
2010年のいつもの面々
 川澄綾子(34歳 大沢事務所)
2009年出演話数 116話
2010年出演話数 128話(154話/年)
2010年
オオカミさんと七人の仲間たち(鶴ヶ谷おつう)/会長はメイド様!(鮎沢美奈子)/銀魂(外道丸)/ケロロ軍曹乙(マヤ・ポポル)/COBRA THE ANIMATION(妖精エリス)/侵略!イカ娘(常田鮎美(偽イカ娘))/聖痕のクェイサー(辻堂美由梨)/閃光のナイトレイド(ナレーション、静音 / 預言者)/それいけ!アンパンマン(ドレミ姫)/とある魔術の禁書目録II(ローラ=スチュアート)/のだめカンタービレ フィナーレ(野田恵)/バクマン。(蒼樹紅)/バトルスピリッツ ブレイヴ(紫乃宮まゐ)/もっとTo LOVEる -とらぶる-(天条院沙姫)/れでぃ×ばと!(彩京朋美)
2011年
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 安定の3桁ゲット。
 メインヒロインの数は減りつつあるもののゼロではないし、サブヒロインや準レギュラーには事欠かない。おかげで昨年よりも出演話数を積み上げた。
 正直特筆することはないのだが、こういう場合サブヒロインでも母親役やサポート役などキャラ年齢も上がって来るはずなのだがその様子もなかったりするところが彼女らしいと言うべきか。
 堀江由衣(34歳 VIMS)
2009年出演話数 171話【17位】
2010年出演話数 71話(85話/年)
2010年
あそびにいくヨ!(ジェンス)/一騎当千 XTREME XECUTOR(孫権仲謀)/オオカミさんと七人の仲間たち(桐木アリス)/おとめ妖怪 ざくろ(鬼灯)/ジュエルペット てぃんくる☆(セリーヌ(ミリアのママ))/テガミバチ(ロダ(少女))/テガミバチ REVERSE(ロダ)/ぬらりひょんの孫(雪女、雪麗)/バトルスピリッツ 少年激覇ダン(セイル)/はっけん たいけん だいすき!しまじろう(新幹線の声) - 実写部分/しまじろう ヘソカ(恐竜の声)/B型H系(竹下美春)/FAIRY TAIL(シャルル)/迷い猫オーバーラン!(鳴子叶絵 / ななみ助手(第7話のみ))
2011年
ドラゴンクライシス!(マルガ)/放浪息子(末広安那)
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 こちらもメインヒロインこそ減りつつあるものの話の要所を押さえる役割には安心と信頼を持って起用されているように見える。
 昨年は「けんぷファー」で実現した田村ゆかりとの共演が今年は「B型H系」で実現。あけすけな会話でアニメの中とはいえ周囲を驚かせた。
 気になるのは出演話数が半分以下に減ったこと。時期的には1月期がほぼ枯れてしまっており、4月期からレギュラーが戻ってくるものの昨年の勢いに乗れないままこの数字になってしまった。
 田村ゆかり(34歳 アイムエンタープライズ)
2009年出演話数 87話
2010年出演話数 53話(64話/年)
2010年
俺の妹がこんなに可愛いわけがない(来栖加奈子/星野くらら/星野きらら)/刀語(とがめ)/黒執事II(エリザベス・エセル・コーディリア・ミッドフォード)/極上!!めちゃモテ委員長 セカンドコレクション(桃里まりん)/スティッチ! ~ずっと最高のトモダチ~(二子) ※第14話/聖痕のクェイサー(エヴァ=R)/戦う司書 The Book of Bantorra(イレイア=キティ(青年期))/探偵オペラ ミルキィホームズ(遠山咲)/B型H系(山田)/迷い猫オーバーラン!(竹馬園夏帆/はづき(第7話のみ)) ※第5話の手書き文字も担当
2011年
Steins;Gate(阿万音鈴羽)
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 年間リリースとなった「刀語」や話題の「B型H系」など、同年代の女性声優的にはまだ勢いがある。
 堀江由衣同様に、出演話数の減少が気になるが、もともと要所を押さえた役には定評があり、これまでも武道館公演など音楽方面の活躍も全く手を抜いていないので、比較して出演数が少ないのは当然と言え、当面は大丈夫だろうと思う。
 能登麻美子(30歳 大沢事務所)
2009年出演話数 249話【2位】
2010年出演話数 112話(134話/年)
2010年
銀魂(パンデモニウム)/海月姫(ジジ)/戦国BASARA弐(お市)/戦う司書 The Book of Bantorra(ニーニウ)/とある科学の超電磁砲(姫神秋沙)/とある魔術の禁書目録II(姫神秋沙)/殿といっしょ 1分間劇場(長宗我部元親)/ぬらりひょんの孫(羽衣狐)/爆丸バトルブローラーズ ニューヴェストロイア(アリス・ゲーハビッチ)/B型H系(小須田香月)/迷い猫オーバーラン!(村雨四摩子)/もっとTo LOVEる -とらぶる-(お静)/モンハン日記 ぎりぎりアイルー村☆アイルー危機一髪☆(プーギー)/それいけ!アンパンマン(マグぼうや)
2011年
君に届け 2ND SEASON(黒沼爽子)/フリージング(サテライザー=エル=ブリジット)
コメント
 年明けまもなく「銀魂」でのパンデモニウム役が話題になった後、「B型H系」でまた意外なキャラ付けで出演していたが、全体的に以前の熱気はなく停滞気味の1年だった。
 数字の上では昨年釘宮理恵に次いで2位だった出演話数が半減している。それでも声優としては十分な数の仕事をこなしており、彼女にはCMナレーションなどの非アニメ系の仕事も豊富なので今後はこのバランスの推移が注目になるだろう。
 秋には少々自信喪失気味のコラムを書いて周囲を心配させることなどもあったが、来年は再び始まる「君に届け」の2期や「フリージング」で戦うヒロインなどが決まっており再上昇を期待したい。
 釘宮理恵(31歳 アイムエンタープライズ)
2009年出演話数 292話【1位】
2010年出演話数 185話(222話/年)【2位】
2010年
イナズマイレブン(宇都宮虎丸、ルシェ)/オオカミさんと七人の仲間たち(宇佐見美々)/ジュエルペット てぃんくる☆(マリアンヌ)/戦う司書 The Book of Bantorra(アーキット)/ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド(ヒステリカ)/とある魔術の禁書目録II(アニェーゼ=サンクティス)/のだめカンタービレ フィナーレ(カトリーヌ)/ひだまりスケッチ×☆☆☆(智花)/百花繚乱 サムライガールズ(真田幸村)/名探偵コナン(サンタ(石川春香))#566/れでぃ×ばと!(大地薫)
2011年
ドラゴンクライシス!(ローズ)
コメント
 昨年1位だった出演話数は今年も藤原啓治に抜かれたものの女性では1位。ただしその絶対数は大幅に減少した。
 今年は昨年に比べて全体の出演機会が減少しただけでなく、「ハガレン」「銀魂」などの大きな作品が終了した代わりの新作レギュラーが取れなかったことが数字になって現れた模様。
 来年は「銀魂」復活も決まっており、よほど大きな変化がない限り出演数は動かないと思われる。
 (つーかもはやこれイチローのシーズン200本安打の世界。もっと前のデータも見たかったな……)

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