2011年7月20日水曜日

第613回東京都青少年健全育成審議会資料を読む

第613回 自主規制団体からの意見聴取結果
資料リンク
諮問図書:自主規制団体からの意見聴取結果
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/613/613siryou5.pdf

不健全図書類等の指定基準(新条例を受けての来月からの指定基準)
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/pdf/09_singi/613/613siryou4.pdf
DVD本当にあった恋愛体験Special Vol.1
  dvdhonnto01 
  • 性描写が多く、指定該当
  • 雑誌は修整されているものの、性描写が多く指定やむなし。DVDは指定やむなし。
  • 擬音や体液表現が多く、SEX場面ばかりであり、指定やむなし。DVDも内容が汚く、指定やむなし。
  • 「大人の女性のための」と表示があるが、はっきりとした性器の描写や、器具の挿入などもあり、指定やむなし。
  • 作品によってバラツキがあるが、DVDは指定該当
  • 性描写が多すぎる。指定やむなし。
  • 「大人のための」とあり青少年を対象としていないが、描き方に問題あり。DVDは消しが甘く、指定やむなし。
  • 消しが甘く、性器具を使ったり輪姦レイプもある。指定やむなし。
  • 該当箇所のうち2作品は非該当だが、他は性器描写が露骨であり、指定該当
  • 器具を使ったり、普通ではない態様のSEXシーンが多く、青少年の性観念にとり有害。指定該当
  • それほど卑わいではないが、消しが甘いところがあり判断が難しい。DVDのモザイクは甘い。全体としては指定やむなし。
  • 買わないとわからないものの、DVDは消しが甘い。総合的には指定該当
  • 「大人の女性のための」と銘打つなら、成人マークをつけて然るべき。DVDは内容的に過激。指定すべき。
  • 「大人の女性のためのレディースコミック」と扱っており、980円と価格も高い。性器も消され、指定非該当
  • しっかりと修整されており、価格も高く、指定非該当
 

赤-指定やむなし:13 緑-保留:0 青-指定非該当:2
■■■■■ ■■■■■ ■■■■■

 
 これまでに例のないほどの大差で指定やむなしがついた1冊。
 以前にもこれだけの大差がついたのはやはりDVDつきの雑誌だったような。しかしどんな消しを使ったんだか。
 しかしこれは一般売りしたからであって通常のAVレベルなら当然のことながらアウトだろうなぁ……

 もうひとつは気になるのは今までのケースでは本とDVDの両者を合わせて判断した場合なぜか「足して2で割ったら保留」という判断がまかり通っていた中、この判定では「指定やむなし」になっているケースがいくつかあること。個人的にはその方が正しい判断だと思うんだけど、今月急にそんな感じになっているのが気になる。

Dr.チェリー
  88949 
  • 性描写が多く、修整も小さい。指定やむなし。
  • 全編にわたり性描写があり、指定やむなし。
  • 男性器を具体的に描き、体液も汚い。指定やむなし。
  • 内容はひどい。青少年には有害で、指定やむなし。
  • 特異な人しか見ないと思うが、性交部分がほとんどであり、指定やむなし。
  • 性器や性的行為の描写が露骨である。指定やむなし。
  • SEXシーンは激しくないが、その分性器の描写が突出して見える。指定やむなし。
  • 性的刺激は受けないが、男性器の描き方が露骨で判断が難しい。保留
  • ボーイズラブものでギャグ漫画的であるため、いやらしさは感じないが、男性器の消し方は気になる。保留
  • BLものであり「卑わいな感じを与える」という基準に当てはまらないが、修整が不完全。保留
  • 卑わい感はないが、消しが甘く体液も気になる。保留
  • ボーイズラブ系商品でマニア向けであり、著しく性的感情を刺激するとは考えにくい。指定非該当
  • 男性器や精液の描き方が露骨な箇所があるが、卑わい感はない。指定非該当
  • 消しは甘いが、わいせつ感はない。BLでギリギリ許される範囲であり、指定非該当
  • 修整がなされており、描写も荒い。指定非該当
 

赤-指定やむなし:7 緑-保留:4 青-指定非該当:4
■■■■■ ■■■■■ ■■■■■

 
 前回の「殿下の家電」と同じ出版社のBLコミック単行本が連続指定。
 まぁ基本的に「男性器の修正」が焦点になってるわけですが、それだけならほぼ間違いなくアウトだろうと。
 それなのになぜか「BLものであり「卑わいな感じを与える」という基準に当てはまらない」とまで言われてしまうと、まぁイラッときますわな。
 実際この表紙でこれを卑猥ですらないと言い切ってるのが半数近くいるのはどうなんだろう。

やわらかいカラダ
  0008 
  • 陰毛、体液の表現から卑わいな印象が強い。指定該当
  • 修整されているが全編に性描写がある。指定該当
  • 擬音や陰毛、肛門も卑わいである。指定やむなし。
  • 女性器の陰毛がいやらしく、高校生同士のSEXも問題である。指定該当
  • 性交場面が多く、白ヌキのぼかしも気になる。指定該当
  • 性描写が多すぎる。指定やむなし。
  • 体液、擬音が多く、セーラー服でのSEX場面も目立ち指定やむなし。
  • 白く抜かれているが、性器の形に沿っている。指定やむなし。
  • 体液・陰毛の描写が卑わいである。指定やむなし。
  • 体液・陰毛の描き方が構図とあいまって行き過ぎたものとなっている。指定やむなし。
  • 次第にエスカレートしており、制服もある。性器・陰毛の強調、擬音も目立つため、指定該当
  • 体液、陰毛の描写が気になるが、絵も下手でギャグ漫画であるため、判断しかねる。保留
  • 絵が下手で卑わい感はないが、制服姿のSEX描写もあり、判断が難しい。保留
  • 7月1日から新条例が施行されるのだから、7月30日発行の本は来月検討するべきと思われたが、6月中に購入され現行基準での判断とのことなので、今回は保留とする。
  • 体液等、気になる部分もあるが、露骨な描き方ではない。指定非該当
  • しっかりと修整されているので、指定非該当
 

赤-指定やむなし:11 緑-保留:3 青-指定非該当:2
■■■■■ ■■■■■ ■■■■■ ■

 
 最後は通常営業に近い青年向けコミックス。
 作者のBlogで一部原稿が見られるんですが……おいおい、といった感じ。赤の多さも頷けたりして。
 しかし「体液」「陰毛」「擬音」「性器」「肛門」はともかく今でも「セーラー服(制服)」は判断基準なんだなぁ。
 コメントにあるとおり6月に購入された本なので6月分の審査、そして7月の審議会で答申となるので発行日ではなく発売日が基準になります。これはすでに審議会の議事録でも確認済み。こんなこと言わせてる時点で何かおかしいんですが……
 そして、新条例が施行されるのは7月からなのでそれが審議されるのは7月に購入した本が上がってくる8月の審議会ということに。コミケの直前か直後になるんじゃないでしょうか。

0 件のコメント:

アクセス解析