2009年10月27日火曜日

第104回 放送と青少年に関する委員会 議事概要を読む

第104回 放送と青少年に関する委員会(2009年9月29日(火) 午後4時30分~7時) http://www.bpo.gr.jp/youth/giji/2009/104.html
1. 讀賣テレビ『情報ライブミヤネ屋』
「薬物の恐怖」を喚起するコーナー内で"あぶり"といわれる吸引方法を放送したことについて、「夏休みの子どもが見ている時に、興味を持たせる放送は問題」といった意見が寄せられ、番組を事前視聴の上審議し、委員からは以下の意見が出された。
委員の主な意見
できるだけ多様な視点からわかりやすく報道しようとの現場の意気込みについては理解できる。
犯罪の種類によっては、手口を示すことで抑止効果があるケースもあるが、薬物の吸引方法を放送する意味はない。
どういう文脈で行われたかが大事。その怖さ、深刻さを示すために必要なシーンであれば問題はないが、唐突であれば興味本位と思われても仕方ない。
事件のキーワードとなった"あぶり"について知らせることも報道の役割。
 結論:すでに民放連の放送基準に67条「犯罪の手口を表現する時は、模倣の気持ちを起こさせないように注意する」や69条「麻薬や覚せい剤などを使用する場面は控え目にし、魅力的に取り扱ってはならない」があるので、その部分を踏まえて番組を制作するように「BPO報告」およびBPOのHPに記載
2. TBS『アッコにおまかせ!』
薬物事件で逮捕・起訴されたタレントの家族の顔写真が画面処理されずに放送されたことについて「子どもの人権を侵害する」といった意見が寄せられ、番組を事前視聴の上審議し、委員からは以下の意見が出された。
 ※TBSが酒井法子の息子を無修正で流す 委員の主な意見
電波の影響力を考えるとあってはならないことであり、家族に対する重大な人権侵害だ。
番組制作に対するスタッフ全体の緊張感があるのか疑問。制作にあたっては、人権に対して極めて慎重であるべき。
放送素材の作成の段階で二重三重のチェック体制があってしかるべきであり、その体制はどうなっていたのか。
 結論:放送の経緯を担当者に回答を要請。次回審議へ。
3. フジテレビ『はねるのトびら』
レギュラー出演者の2人のうちどちらが人気がないかを、選挙開票番組形式で放送したことについて、「公開いじめ」「子どもが真似する」等の批判意見が寄せられ、番組を事前視聴の上審議し、委員からは以下の意見が出された。
委員の主な意見
特に青少年に悪い影響を与える内容ではないが、47対0という結末は笑うに笑えない部分があった。
番組はある種のパロディー的な作りで、いじめ助長に結びつく内容ではなかった。
最下位になったタレントがもう少しうまく受けてくれたら、視聴者の意見も違ったものになったのでは。
 結論:特に委員会として問題にする内容ではない
4. テレビ朝日『仮面ライダーディケイド』
このシリーズ最終回の放送で、番組の終わりで新たな戦いが始まるが、「続きは12月公開の映画で」という字幕が流れて終わったことについて、「子どもに対する裏切りである」等の批判意見が寄せられたことについて審議し、委員からは以下の意見が出された。
 審議されたんだ。つーか見ろよ。 委員の主な意見
放送モラルの問題であり、視聴者の信頼を裏切る手法は、テレビの自殺行為とも言える。
本編だと思って見ている子ども達にとって、それが映画の宣伝であり、劇場に足を運ばなければ見られないと分かった時の落胆は大きい。
 結論:番組制作手法や視聴者の意見に対する回答を要請。次回審議へ。

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